アメリカン・トラッド・スーツとブリテッシュ・トラッド・スーツをオーダーでお仕立てします!

トラッド店長の思い

 トップページに記したように、私はトラッド大好きなオーダースーツ屋(仕立て屋)です。プロの仕立て屋として、トラッドに限らず服の上手な選び方を伝授せずにはいられません! 
 せっかくこのサイトに来ていただいたので、プロのウンチクを参考にして今後の服選びに役立ててくださいね。

スーツやジャケットは方で着るものです!

アメトラスーツまずは上着。
既製品であれば、肩幅がちゃんと自分に合っているものを選ぶ事。
そして、我々であれば肩幅(肩周り)を採寸の際、一番最初に決めていきます。
次に、胸回り→胴回り→そして着丈→袖丈の順で数値にていきます。

最近、着丈・袖丈の妙に長い方が目につくのは私だけでしょうか?
商売柄、目に付くのかもしれませんが、私は、「バブル期のソフトスーツの影響」がひとつと「トップページに記した販売員(店員)さんなどとのコミニケーションの足りなさ」からだと考えます。
ソフトスーツは、元の形の肩幅自体が大きめでした。
それに慣れてしまった方々は、現在も既製服であれば大き目なものを購入してしまうのではないでしょうか?
そして、それに対してアドバイスしているお店が少ないのではないかと・・・。

基本中の基本!会話のできる仕立て屋はカッコイイ服を作る!

 次にコミュニケーションですが、私はこれまでに何千人のお客様の採寸をしましたが、右左腕の長さが違うお客様が全体の約半数です。
ですから、「右袖はこれでよろしいですが、左は1p詰めましょうか・・・」などの会話が生まれます。
お客様に、「着心地の良い服を着てもらいたい!」という想いがあれば、当り前のことですね。
ちょっと前までは、お店からお客様に教えて差し上げるのが、基本中の基本であったように思うのです。

 自分にピッタリのサイズの服は、着ていて楽ですし、何と言っても他人に不快感を与えません。
そして、「カッコイイ」モノなのです!

アメトラスーツ 我々の業界にとどまらず、魚屋さんなども昔は、「今日のサンマは刺身で食べなぁー」とか「カレイはこうやって煮付けなぁー」とか、作り方や保存方法までアドバイスしながら販売につなげ、お客様は、そのコミニケーションの中から一品づつ料理を憶えていったように思います。
とにかく私は、「売り手と買い手の話し合い」を大切にしたいですね。
仕立て屋業界では、話し合い(会話)をしながら、お客様の服を作っていくことをビスポーク=Bespokeと呼んでいます(Bespokeは、直訳で「注文」という意味です)。


パンツは、ウエストではなくお尻で選べ!

パンツ 次にパンツ。
上着は肩ですが、パンツ(トラウザース)はお尻ではくものです。
実は我々仕立て屋業界には、パンツにも「Y体」、「A体」、「AB体」があります。
上着ジャケットと同様、絞りの寸法の差からなる数値で、ベルトを締める位置、つまりウエストとお尻回りの寸法の差が大きいものが、Y体パンツとなります(簡単に言えば、ウエストが細く、お尻が大きい方です)。

よく2タックパンツをはいてる方のタックが伸びきって開いているのを見ますが、これはまぎれも無く、お尻でパンツを購入したのではなくウエストサイズで購入してしまった間違いと言えます。
この場合は、いつものサイズより大きめのパンツを購入し、ウエストサイズを詰めれば大丈夫!

ウエスト回りイメージ逆に、「お尻が小さいからノータックパンツが好きです。2タックパンツは似合わないのです」というお客様もいらっしゃいます。
この場合は、AB体パンツをお仕立てになるか、いつものサイズより3〜4p程、小さいサイズを購入し、その長さを広げればきっとカッコイイ2タックパンツのシルエットが出てきます。

股上イメージそして、私がパンツオーダーで一番気を使っているのが「股上」です。
ちなみに、「パンツの丈から股下長さを差し引いた部分」が股上です(図参照)。
なぜ、私が股上にこだわるのかと言えば、私自身、股上が自分サイズであった時の心地良さは大変な喜びだったからなのです。
洋服業界では、ウエストサイズが大きくなれば、股上の長さも長く(深く)なっていくのが常識(基本)です。

 私は、20代後半から徐々に太りだし、25歳の時+3pだったウエストが、30歳の時は+9p(もっと大きかったかもしれない・・・)になってしまいました。
当時、紳士服メーカーに勤めていた私は、会社の指示というか業界の基本にのっとり、太る度に股上もだんだんと深くして自分のスーツパンツを作っていたのですが、出来上がってくると何かしっくりこないもどかしさや違和感を感じていました。

 結局、我慢できずに、背が伸びてないんだから前の深さに戻してみたのです。
これが大当たり! しっくりとくるのです。
当時まだサラリーマンだった私は、同僚などに「股上そんなに浅くていいんだぁ〜?」とよく言われたものでした。

 その後は、お客様にもこの体験を適用し、股上については色々と話をお伺いしています。
ちなみに、ウエスト85pのお客様で、今まで「一番股上の浅い方=23p」、「一番股上の深い方=32cm」、実に9pの差があります。
既製品の2タックパンツでは(メーカーによって違いはありますが)、股上はだいたい28cmです。
ご自分のパンツの股上サイズ合っていますか?
「少し深いみたい。」と思ってる方は、図を見てください。
「もっと深いほうがいいなぁー」と思ってる方は、今はいているパンツは、これ以上、上に上がらないはずですよね!

 「少し深いみたい。」と思っている方は、下の写真を見てください。

<1>
<2>

 股上が深い(長い)と感じた時はベルトをはずしてパンツを上まであげて はき「ちょうど良い股上」だと思う場所でベルトを締めてみましょう。
<2>のように上に出ている部分(長さ1〜2pでしょうか)が股上を縮めなければならない寸法ですね。 トラッド諸氏はほとんどの方が 股上浅め(短め)のパンツを好みます。

 股上ひとつとっても、奥深いものなのです。
私はプロの仕立て屋として、「たくさんの男性諸氏にトラッドスーツをカッコよく着てほしい」と願っています。

私はこんなことにこだわって、オーダースーツを作っています。